日本のおもてなし文化をベトナムへ

チュ・ティ・フォンリン(ベトナム出身)
留学先
拓殖大学
留学期間
2年間

漫画を通じて日本語を習得

日本語がとても上手ですね。日本に来てから学んだのですか?

チュ・ティ・フォンリンさん(以下、リン): いえ、ベトナムの大学で4年間、日本語学部で日本語を勉強してから拓殖大学に来ました。

日本に来て何年ですか?

リン: 2年です。

じゃあ、6年くらい日本語を勉強しているのですね。なぜ、ベトナムで日本語を学ぼうと思ったのですか?

リン: 私はもともと理科系なんです。

日本語学科を受けた理由は、ただの趣味でした。

受ける前は語学のことは考えてなかったのですが、理科系の学部は落ちて、日本語学部には受かったので入ったのです。

趣味は何ですか?

リン: 漫画です! ほとんど少年漫画ですね、ワンピースとか。

それ以外は?

リン: ちょっと言いづらいです(笑)。

私は子どものころから、日本の漫画を読むのが大好きでした。

ベトナム語で書いてありましたが、日本語でも読みたいし、日本の文化をもっと知りたいと思うようになりました。

日本のすぐれた“おもてなし”のサービスをベトナムにも

今は大学院生ですよね? どんな勉強をしていますか?

リン: 国際協力や国際開発が専攻です。

なぜ、その勉強を?

リン: ここ数年、ベトナムと日本の友好関係はすごく発展していますから、日本からの支援やODAなどをベトナム政府がどんなふうに利用すればいいのかを勉強しています。

具体的には、どんな内容ですか?

リン: 支援とか協力、今は「コンビニエンスストアのベトナムでの店舗開発、戦力」について研究しています。

ベトナムにもコンビニはあるのですが、あまり普及していない現状がここ数年続いています。

ベトナム人は買い物をするとき、だいたいコンビニではない小売店や市場で買っています。

なぜ、コンビニを普及したいのですか?

リン: 第一の理由は、衛生の問題です。

やっぱり、市場や小売店で売っているものは管理しにくいです。

次に、サービスですね。

日本のコンビニのサービスは本当にすばらしいです。

このサービスをベトナムに導入したいです。

日本のコンビニのサービスは、ベトナムでも需要があると思いますか?

リン: そう思います。

今のベトナムのサービスは、小売店だけでなくデパートでもとても悪いんですよ(苦笑)。

リンさんが思っている、ベトナムには無い、日本のすばらしいサービスは何ですか?

リン: たとえば化粧品を買いに行ったときですが、店員さんは一つひとつ「こういったものはどうですか?」と丁寧にお客さんの話を聞いてくれます。

こうしたサービスを受けたときは、非常に嬉しかったです。

日本の「おもてなし」というサービスはすばらしいです。

ただ一方で、ちゃんとした服装じゃないお客さんを白い目で見たり、お客さんを見た目で判断したりするところもあるのかなと感じました。

とくにメンタルの面で外国人をサポートしてくれる職場環境に期待

日本で2年間過ごして、学んでみて、好きなところはありますか?

リン: やっぱり漫画ですね。

あとは旅行です。

とくに遠いところに行くわけではないのですが、都内をいろいろと散策するのが好きです。

目白とか!あと、桜も見に行きました。

ベトナムには桜はありますか?

リン: いえ、咲かないですね。

逆に、日本の嫌いなところはありますか?

リン: これは言いづらいのですが、日本人はちょっと冷たい……特に若者。

友だちになれないとか、雰囲気的にその場に居づらいなぁと感じます。

だから、私は日本人の友だちはあんまりいないんです。

リンさんから話しかけたりしたことありますか?

リン: いえ、少し怖いので、話しかけにくいです。

日本で就職したいと思いますか?

リン: はい、思います。

日本人のやりかたをもっと学びたいし、“おもてなし”ということを学びたいです。

日本での就職で不安なことはありますか?

リン: やはり、働く環境です。

自分に合うかどうか、あとは外国人に対するサポートはあるのかどうか、それが不安です。

あとは、就活に参加して、入りたい会社の基準がどれくらい高いのかなどがわからないので不安です。

就活の方法はどのように得られますか?

リン: フェアなどです。

日本で就職している外国人に聞いてみたいことはありますか?

リン: 面接のときに、どのように自分をアピールしたらよいかなど聞いてみたいです。

また、会社に入ったあとに注意しなければならないことなどを聞いてみたいです。

先ほど「就職する会社に外国人のサポートがあるか知りたい」と言われましたが、たとえばどんなサポートが欲しいですか?

リン: 「同僚とうまくやっている?」と声をかけてくれたり、相談に乗ってくれたり、もし同僚とのコミュニケーションが不足していたら、そういった機会をつくってくれたりするなどのサポートです。

もっと日本人と仲良くなって、すばらしい文化を持ち帰りたい

日本で実現したい夢はありますか?

リン: 自分の会社をやってみたいです。

まだ具体的にはわかりませんが、たとえば不動産会社でベトナム人向けの不動産をやってみたいです。

ベトナムでは今、日本の企業に対してどんなイメージがありますか?

リン: 父は賛成ですが、母は心配しています。

日本の企業に、ということよりも、私の一人暮らしが心配みたいです。

ベトナムでは、日本企業に対して悪いイメージはないのですか?

リン: そうですね。

もしかしたら、日本企業について知識のある人は、日本企業をあまりよく思ってないかもしれませんが、そうではない私の父や母の年代の人は『わぁ! 日本企業すごい!!』と憧れがあります。

知識のある人は、残業を心配しますね。

やはり、日本の“残業”は知ってるんですね。

リン: そうですね。私も残業は心配です。

ベトナムには残業はありません。

ベトナム企業だと皆だいたい、朝8時に会社に来て、9時になったら朝ご飯を食べに行ったり、コーヒーに行ったりなんですよ(笑)。

だから、本気で働いている時間は本当に少ないです(苦笑)。

え! そういった国民性の人たちに、先ほど話したようなコンビニのおもてなしというようなサービスができますか?(苦笑)

リン: できないですねー、無理そうですね(笑)。

だから、ベトナムで働いている日本人はいつも言っていますよ「なんでそんなに働かないの?」と!

でも、ベトナムにある日本企業だと、ベトナム人も日本みたいに働いていますよ。

まぁ、日本ほどの残業はないですが、残業もしています。

ほかに、ベトナムに持って帰りたい日本の文化はありますか?

リン: お店などでも、規則正しく整列するところですね。

最後に、リンさんからみて「日本人がこうしたらもっと海外の人が働きやすいのにな」と思うことはありますか?

リン: やはり、遠慮しないでもっと声をかけてほしいです。

日本人は遠慮しているのかな?

でも、それは淋しいです。

取材を振り返って...

最近ではコンビニで海外のアルバイトを見かけることが多くなりました。
地域によっては海外の方しか店内にいない時もあります。それだけ日本人が足りないのか、職につきたくない重労働なのではないかと感じていたので
海外の人にとってあまり良いイメージがないのではないかと勝手に思い込んでいたのですが、彼女にとってはその利便性や衛生的な部分など自国に持ち込みたい文化の一つなのだと知り少し驚きました。確かに大変便利なコンビニですが、衛生面や彼女が日本で感じたおもてなしなどの国民性が色濃く反映する部分を基本的に時間が守れない国民性だというベトナムでどの程度根付くのかが提供できる鍵になるのではないかと感じました。

取材日
2017年04月07日
インタビュー
玉城ちはる(EACH理事)

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